【欧州】オーストリアがPAP議定書(UPCAの暫定適用に関する議定書)を批准
2022年01月
2022年1月18日、オーストリアが、統一特許裁判所協定(Unified Patent Court Agreement; UPCA)の暫定適用に関する議定書(Protocol on the Provisional Application of UPC Agreement; PAP議定書)を批准し、2022年1月19日にPAP議定書が発効しました。
これにより、UPCAの「暫定適用期間」が開始しました。
1.背景
2021年9月27日に、ドイツがPAP議定書を批准し、2021年10月15日にはスロベニアが12か国目の批准国として、PAP議定書を批准しました。PAP議定書の発効には13か国の批准が必要とされており、13か国目の批准国として、オーストリアの批准が待たれていました。
2.欧州単一効特許とは
欧州単一効特許(European Patent with Unitary Effect;通称Unitary Patent)とは、欧州特許庁(EPO)により付与される欧州特許であり、特許が付与される時点でUPCAを批准しているすべての国(現在24か国の予定)で有効な単一効特許です。
3.暫定適用期間とは
「暫定適用期間」とは、統一特許裁判所の裁判官の採用やITシステムのテスト等、UPCAの本格運用開始に向けた最終的な準備が行われる期間であり、約8か月の予定とされていますが、実際はもう少し延びると予想されます。