【日本】国際出願手数料及び取扱手数料に係る新たな支援措置について‐2024年1月1日より

2023年04月

現在、国際出願時に納付する手数料について、中小企業等への支援措置が取られています。(但し、日本語でされた国際出願であって、JPOが国際調査又は国際予備審査を行う場合に限られます。)
この支援措置には、①JPOの手数料に関する軽減制度(軽減制度)と、②WIPO国際事務局の手数料(WIPO手数料)に関する交付金制度(交付金制度)の2つが併存しています。
①の軽減制度では、手続時に減額後の額を納付することとなっています。
一方、②の交付金制度では、一旦全額を納付した後に、所定の手続きをすることにより、WIPO手数料の一部に相当する額が交付されます
①の軽減制度及び②の交付金制度の適用を受けることができる対象は同一であるにもかかわらず、手数料の種類によって手続が異なっており、わかりづらい制度となっています。特に、②の交付金制度では、一旦、WIPO手数料を納付した上で、制度を利用するための別途の手続き(国際出願促進交付金の申請手続)を行わなければならない点で、煩雑なものとなっています。
詳細は弊所知財トピックス2022年12月掲載分をご参照ください。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/12382/

このような煩雑さを解消するため、特許協力条約に基づく国際出願等に関する法律施行規則等の一部を改正する省令が2022年10月31日に公布され、2024年1月1日に施行されます。

改正後の手続き
2024年1月1日以降に行う日本語の国際出願又は国際予備審査請求に係る国際出願手数料、取扱手数料については、国際出願促進交付金の申請手続は不要となります。
本支援措置の対象となる出願人は、手続時に支援後の料金負担額(現行手数料の1/2, 1/3又は1/4)に相当する金額を納付することとなります。
但し、手数料軽減申請書を国際出願の願書又は国際予備審査請求書に添付する必要があります。

料金負担割合

 
対象者 料金負担の割合
中小企業者、特定中小企業者、試験研究機関等 1/2
小規模企業、中小ベンチャー企業 1/3
福島関連企業 1/4

 詳細につきましてはJPOの以下URLをご参照ください。
https://mm-enquete-cnt.meti.go.jp/mail/u/l?p=qd8sUKrryAAsVeHsY