【日本】不正競争防止法等の一部を改正する法律-2023年7月3日施行
2023年10月
2023年6月7日、「不正競争防止法等の一部を改正する法律案」が可決・成立し、2023年6月14日に、法律第51号として公布されました。また、2023年6月27日、施行期日(公布日から3月以内の政令で定める日)は、2023年7月3日と閣議決定されました。
1. 法律概要
法律第51号は、以下の3つの柱からなります。
(1) デジタル化に伴う事業活動の多様化を踏まえたブランド・デザイン等の保護強化、
(2)コロナ禍・デジタル化に対応した知的財産手続等の整備、
(3)国際的な事業展開に関する制度
(1) デジタル化に伴う事業活動の多様化を踏まえたブランド・デザイン等の保護
デジタル技術の活用により、特にスタートアップ・中小の事業活動が多様化していることに対応し、新たなブランド・デザインやデータ・知的財産の保護が強化されました。具体的には、以下の①~④が含まれます。
①登録可能な商標の拡充
②意匠登録手続の要件緩和
③デジタル空間における模倣行為の防止
④営業秘密・限定提供データの保護の強化
(2) コロナ禍・デジタル化に対応した知的財産手続等の整備
在外者へ査定結果等の書類を郵送できない場合に公表により送付したとみなすなど、送達制度が整備されました (以下①)。
また、以下の②及び③の見直しが含まれます。
①送達制度の見直し
②書面手続のデジタル化等のための見直し
③手数料減免制度の見直し
(3) 国際的な事業展開に関する制度整備
具体的には、以下の①及び②が含まれます。
①外国公務員贈賄に対する罰則の強化・拡充
②国際的な営業秘密侵害事案における手続の明確化
詳細な内容につきましてはJPOの以下URLをご参照ください。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/hokaisei/sangyozaisan/document/fuseikyousou_2306/01.pdf
また、この法律においては、特許法、実用新案法、意匠法、商標法、工業所有権に関する手続等の特例に関する法律等の一部が改正されています。詳細につきましては、特許庁の以下URLをご参照ください。
https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/hokaisei/sangyozaisan/fuseikyousou_2306.html