【カンボジア、日本】日本での特許付与で、対応カンボジア出願は実質的に無審査で特許

2016年06月

カンボジアでは、最近の経済発展に伴い、特許出願件数も増えており、今後も増加が予想されます。しかし、カンボジアに出願された300件以上の特許出願のうちのほぼ全てが未着手状態となっています。

そこで、2016年5月4日、日本国特許庁とカンボジア工業手工芸省との間で、カンボジアにおける特許の取得を容易にするための協力を行うべく協議した結果、日本国特許庁が、カンボジア工業手工芸省に対して特許の取得を容易にするための協力を行うこととなりました。この協力は、日本で審査を経て特許となった出願に対応するカンボジア出願について、出願人が申請すれば、実質的に無審査でカンボジアでも特許を付与するというものです。

これにより、出願人は、日本で登録された特許と同様の特許を、カンボジアでも早期に取得することができます。この運用は、2016年7月1日に開始する予定です。

なお、2015年5月の知財トピックスでもご案内しましたが、シンガポール知的財産庁とカンボジア工業手工芸省との間でも、同様な協力が既に始まっています。すなわち、シンガポールに出願した後、カンボジア内で一定の承認手続きを経ることにより、カンボジアにおいてもシンガポールと同様の権利(特許又は意匠)を取得できるようになっています。