【欧州】ブルガリアが統一特許裁判所(UPC)協定を批准。一方、英国が欧州連合(EU)からの離脱を国民投票により採択。

2016年07月

2016年6月3日、ブルガリアは、欧州統一特許裁判所(UPC:Unified Patent Court)協定の批准書を寄託しました。

これにより、UPC協定の批准国は、オーストリア、フランス、スウェーデン、ベルギー、デンマーク、マルタ、ルクセンブルク、ポルトガル、フィンランド及びブルガリアの10ヶ国となりました。

単一特許(Unitary Patent)とUPCとからなる、いわゆる単一特許パッケージが実際に発効するには、所定期間内に欧州特許の有効化が最も多くなされている上位三カ国(現在では英国、ドイツ及びフランス)を含む13のEU加盟国のUPC協定への批准が必要とされています。

このような動きの中で、2016年6月23日の国民投票によって英国はEUからの離脱を採択しました。この国民投票結果によって、英国を指定する欧州特許出願、及び英国で有効化された欧州特許が何らかの影響を受けるということはありません。しかし、今回の結果により、UPC協定の発効プロセスに大きな遅延が生じることが予想されます。

今後の動向が注目されます。

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