【ブラジル】ブラジル特許庁 (INPI)、 遺伝資源及び遺伝資源に関連する伝統的知識へのアクセスに関する公式指令発行開始
2018年06月
INPIは、2018年2月27日より、係属中の全ての特許出願に対して、ブラジルの遺伝資源又は関連伝統的知識へのアクセスについての事前登録の証明を求める公式指令(Office Action)を発行すると公表しました。
1.登録義務について
ブラジルでは、2015年11月に、「遺伝資源及び遺伝資源に関連する伝統的知識へのアクセスに関する法律 No. 13,123/2015」が制定されました。これによると、ブラジルの遺伝資源又は遺伝資源に関連する伝統的知識 (以下、「遺伝資源等」と略記します) にアクセスする場合、遺伝資源管理委員会 (CGEN: Board of Management of Genetic Heritage) への事前の登録が必要とされています。
CGENへの事前の登録システム(SisGen)が2017年11月6日より利用可能となったことから、過去一定期間内に遺伝資源等へのアクセスがあった場合は、2017年11月6日から1年以内に登録することが義務付けられました。
2.公式指令について
法律 No. 13,123/2015を遵守するため、INPIは、全ての特許出願案件に対して公式指令を出し、出願人に対して遺伝資源等へのアクセスについて事前登録の証明を求めています。つまり、当該公式指令は、技術分野を問わず、ブラジル特許出願全件に対して自動的に発行されます。このため、遺伝資源等に関連のないブラジル特許出願に対しても当該公式指令が届くことになります。