海外での権利取得

3.各国の意匠制度

2)大韓民国

デザイン保護法(2021年10月1日施行の改正法)によって保護されます。

(1)どのような意匠が保護されるのか?

物品(物品の部分(組物の場合を除く)および文字体を含む。)の形状、模様若しくは色彩またはこれらの結合であって、視覚を通じて美感を起こさせるものをいいます(2条1項)。
文字体とは、記録や表示または印刷等に使用するために、共通的な特徴を持った形態に作られた一組の文字体(数字、文字符号および記号等の形態を含む。)をいいます。
なお、下記に該当する意匠は保護対象とはなりません。

①国旗・国章など公共的な機関の文字や標識と同一または類似のデザイン
②公序良俗を害するおそれのあるデザイン
➂他人の業務に関する物品と混同を生ずるおそれのあるデザイン
④物品の機能を確保するために不可欠な形状のみからなるデザイン

(2)どのような手続をとるのか?



①出願
韓国特許庁に出願します。部分デザイン出願も可能です。
②審査
ライフサイクルの短い一部物品については、一部審査登録制度を採用しています。ただし、一部審査対象物品であっても、方式的要件に加え、周知デザインによる創作容易性等の基本要件については審査が行われます。その他の物品については、方式審査の後、実体的要件について審査されます。

③登録
 登録料納付後、デザイン登録証が発行され、公告されます。
なお、一部審査登録出願のデザインは、登録公告の日から3カ月間、異議申立期間となります。

(3)権利の存続期間

存続期間は、出願日から20年であり、延長は認められません。

(4)出願から登録までに要する期間

一部審査登録出願の物品については、出願から平均8カ月かかります。
 審査登録出願の物品については、出願から12カ月程度かかります。

(5)新規性

①国内または外国で公知公用のデザイン
②国内または外国で刊行物に掲載され、または電気通信回線を通じて公衆に利用可能となったデザイン
➂上記①または②のデザインに類似するデザインは、新規性の要件を満たしません。

(6)新規性喪失の例外

新規性を喪失している場合は、新規性喪失の例外規定の適用を求めることができます。

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