特殊な制度の利用

5.秘密意匠

秘密意匠制度とは、設定登録後最長3年の期間、登録意匠の内容を秘密にしておくことができる制度をいいます。

意匠は公開されると直ちに模倣、盗用の危険にさらされるため、製品販売戦略上、発売日まで秘密にしておきたい場合があります。こうした場合、秘密意匠制度が有効です。

1)秘密意匠にするための手続

(1)出願時または第1年分の登録料納付時に最長3年の期間を指定して請求します。

(2)手数料(1件あたり5,100円の特許印紙)の納付が必要です。

 

2)秘密意匠の効果

(1)意匠公報には形式的な事項のみが掲載され、 登録意匠や意匠に係る物品などの意匠の実体的内容は掲載されません。

(2)秘密意匠について、一定の場合を除き、証明や閲覧の請求はできません。

(3)侵害者に対して差止請求をする場合、警告が条件とされます。
 また、損害賠償請求をする場合は、第三者に過失の推定はなされません。
  権利者が相手方の故意または過失を立証しなければなりません。

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