意匠の登録要件

2)新規性喪失の例外規定

出願前に製品を発表してしまったのですが・・・

製品の市場での評価や販売の見通しを判断するために、展示会などで出願前に意匠を公表することがあります。このような場合、新規性を喪失したものとし、意匠登録できないとしたのでは、あまりにも社会の実情にそぐわず、出願人に酷になります。そこで、法は新規性喪失の例外規定を設け、一定の要件を満たす場合、出願意匠の拒絶の理由となる公知意匠として扱わないことにしています。

(1)新規性喪失の例外規定の対象となる意匠

  ①意匠登録を受ける権利を有する者の行為に起因して公知になった意匠
   出願前に商品を雑誌に載せてしまった場合、展示会で発表してしまった場合、
   発売してしまった場合などがこれに該当します。

  ②意匠登録を受ける権利を有する者の意に反して公知になった意匠
   出願前に他人が無断で発表してしまった場合などがこれに該当します。

  *なお、内外国公報に掲載された事実をもって新規性喪失の例外の適用を受けること
  はできません。

(2)新規性喪失の例外規定の適用を受けるには

  ①公知になった日から1年以内に出願

  ②出願日から30日以内に証明書を提出(意に反する公知の場合は不要)

 

<証明書の参考例>

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