商標の意義

2.商標権取得の重要性と必要性

3)商標権の効力

商標権を取得すればどの程度の保護が受けられるのでしょうか?

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1.商標権が発生すると、原則として、登録の日より10年間権利が有効です。更新により何回でも権利延長できますので、更新登録料を納付する更新の手続を失念しない限り、半永久的に商標権を維持することが可能です。

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2.権利者のみが登録商標をその指定商品・役務について独占的に使用することができます(専用権)。


商品「文房具」については、ABC社のみが使える。

3.登録商標の使用は日本に限って認められるものです(属地主義)。

※商標権の効力は日本に限られます。海外では原則として各国ごとに商標権を取得することが必要です。海外の商標権については弁理士にご相談ください。

4.商標権は財産です。だから、土地などの不動産と同じように、他人に譲渡することができます。登録商標について使用契約をして使用料を得ることもできます。会社による承継や個人の相続の対象にもなります。



5.登録商標と同一または類似する商標を他人に使用されません(禁止権)。

(https://www.jpo.go.jp/system/trademark/gaiyo/seidogaiyo/shotoha.html)

6.専用権や禁止権の範囲において同一・類似の商標を無断で使用する者には、
  不法行為の差止めや損害賠償などの民事上の責任を問うことができます。

     また、懲役刑や罰金刑などの刑事上の責任も問うことができます。

<商標権の効力が及ばない範囲>
 商標権は、上述の通り、指定商品および指定役務について、使用を独占し、禁止権の範囲において、他人の使用を排除する権利ですが、商標権の効力を一律に及ぼすと円滑な経済活動に支障を来すおそれがある以下の場合等は、商標権の効力は及びません(商標法第26条)

(1)自己の氏名・名称等を普通に用いられる方法で表示する場合
 例えば、自己の会社名と同一の登録商標があった場合でも、自己の会社名を示すものとして使用する範囲においては、商標権侵害にはなりません。

(2)商品又は役務の普通名称、品質等を普通に用いられる方法で表示する場合
 仮に商品や役務の普通名称や品質を表す文字等が登録された場合であっても、商品や役務の普通名称や品質を表すものとして使用する範囲においては、第三者も自由に使用することができ、商標権侵害にはなりません。

(3)需要者が出所表示であると認識できる態様で使用されていない場合
  いわゆる商標的使用でない態様等の場合、商標権侵害にはなりません。

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