RGBアドベンチャー事件

【著作権:資料】 参考裁判例

■RGBアドベンチャー事件(最判平成15年4月11日)

この事件では、観光ビザで日本に滞在した中国籍のデザイナーがアニメーションの作成会社において作成したキャラクターの図画が職務著作にあたるかが問題となりました。この事件では、明確な雇用契約が締結されていたわけでありませんでしたが、最高裁は、指揮監督関係の有無、報酬の性質を勘案した上で、雇用関係を認め、職務著作該当性を肯定する判断を下しました。

「法人等と雇用関係にある者がこれに当たることは明らかであるが、雇用関係の存否が争われた場合には、同項の『法人等の業務に従事する者』に当たるか否かは、法人等と著作物を作成した者との関係を実質的にみたときに、法人等の指揮監督下において労務を提供するという実態にあり、法人等がその者に対して支払う金銭が労務提供の対価であると評価できるかどうかを、業務態様、指揮監督の有無、対価の額及び支払方法等に関する具体的事情を総合的に考慮して、判断すべきものと解するのが相当である。」

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(判時1822号133頁)