アメリカ合衆国正式名:United States of America (US)

特許制度

制度概要
加盟条約 パリ条約、WTO協定、PCT
最新特許法の施行年月日 2013年3月16日施行
出願人資格 発明者及び承継人(自然人、法人)(特許法第118条)
出願言語 英語。英語以外の言語で通常出願した場合には、英訳文を提出しなければならない。
特許権の存続期間及び起算日
(1)
1995年6月8日以後の出願:特許の効力は当該特許の発行日から発生し、出願日から20年が終了するまでの期間。(特許法第154条(a)(2))
(2)
1995年6月8日時点で係属中の出願及び有効な特許:特許発行日から17年又は出願日から20年の何れか長い方の期間。(特許法第154条(c)(1))

特許期間調整(PTA)により延長されることがある。(特許法第154条(b))

また、連邦食品医薬化粧品法の適用を受ける医薬品、医学機器、食品又は色素添加物、又は当該製品を使用もしくは製造する方法についての特許期間については、ある条件の下に延長することができる。(特許法第156条)
新規性の判断基準 内外国公知公用、内外国刊行物。新規性を、有効出願日を基準に判断する(先願主義)。 
(1)
有効出願日前の先行技術により、新規性が否定される。(特許法第102条(a)(1)) 
(2)
(他人の)先願により新規性が否定される。(特許法第102条(a)(2))
(3)
先行技術として効果のある特許と公開公報:特許又は特許出願の実際の出願日が適用される。先の出願日の利益を享受できる場合は、最先の出願日が適用される。(特許法第102条(d))
*ヒルマードクトリンは廃止された。
新規性喪失の例外
(グレースピリオド)
特許法第102条(a)(1)の例外: 
(1)
クレームされた発明が、有効出願日前1年以内に発明者等により開示されていた場合は、その開示は先行技術とならない。(特許法第102条(b)(1)(A)) 
(2)
有効出願日前1年以内に他人により開示された主題が、その開示前(有効出願日前1年以内)に発明者等により公表されていた場合は、その開示は先行技術とならない。(特許法第102条(b)(1)(B))

特許法第102条(a)(2)の例外:
(1)
(他人の)先願に開示された主題が、発明者から得られた場合は、第102条(a)(2)の先行技術とならない。(特許法第102条(b)(2)(A)) 
(2)
(他人の)先願に開示された主題が、有効出願日前(1年以内)で先願の出願日前に、発明者等により公表されている場合、第102条(a)(2)の先行技術とならない。(特許法第102条(b)(2)(B))

*発明者が発明を発表して1年以内に出願すれば、自身の発表は自身の出願の先行技術にならないだけでなく、自身の発表後に独自発明の第三者が同じ発明を発表又は米国出願しても、先に発表した者が特許を得る。(先発表主義)
不特許事由 自然法則、自然現象、抽象的概念、数学的アルゴリズム。
実体審査の有無及び審査事項 (特許法第131条、同法第132条)
審査請求制度
優先審査制度及び早期審査制度 以下の場合に、審査の順番が繰り上げられる。(特許法施行規則1.102)
・特許審査ハイウェイ。
・先行文献調査を行い、特許性に関する詳細な説明書及び手数料を支払う場合。
・出願人の年齢若しくは健康の理由、又は発明が環境改善若しくはエネルギー資源の開発若しくは節約に大いに寄与する等の理由がある場合。
・特許商標庁の業務を促進する長官の命令による場合。
出願公開制度 出願日又は優先日から18月経過後に公開される。外国出願をしない出願人は、非公開を請求できる。
(特許法第122条(b))
異議申立制度
(1)
特許付与後レビュー(PGR):
利害関係人(匿名不可)は、特許発行後9月以内に、特許の取消を申し立てることができる。(特許法第321条、同法第322条)
(2)
査定系再審査:
何人も(特許権者も含む)、特許発行後、特許性について再審査を請求できる。(特許法第302条)
無効審判制度 当事者系レビュー(IPR):
利害関係人(匿名不可)は、特許発行後9月以降又は特許付与後レビューがあったときはその終了日の何れか遅い日以降に、特許の無効を申し立てることができる。(特許法第311条、同法第312条)
実施義務
特記事項 発明の特許性に重要な情報を開示する義務(IDS)がある。(特許法施行規則1.97)

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