【アラブ首長国連邦】産業財産権法改正-グレースピリオドの適用拡大
2022年05月
アラブ首長国連邦は、過日、「産業財産権の規制と保護に関する2021年連邦法律第11号」を公布しました。特許及び実用新案に関する主な改正事項は以下の通りです。
1. 新規性喪失の例外 (グレースピリオド)
発明者(考案者)または発明者(考案者)から直接的・間接的に情報を入手した第三者により発明(考案)の開示があった場合、その開示から12か月以内に特許出願・実用新案登録出願をすることにより、一定の条件下、新規性喪失の例外規定の適用を受け得ることとなります。
2. 早期審査制度の導入
緊急を要する特許出願・実用新案登録出願の内、一定件数について優先審査(早期審査)を受け付けるとされています。但し、早期審査が特許審査ハイウェイ(PPH)であるか、その他の制度であるかは、現在不明であり、施行規則の公表を待つこととなります。
3. 分割出願
複数の主題を包含する特許出願・実用新案登録出願について、分割出願が可能となります。
4. 実用新案登録出願の特許出願への変更
一定の条件下、実用新案登録出願を特許出願に変更することが可能となります。
尚、改正産業財産権法の施行日は、2022年1月2日とされていましたが、今のところ、施行されたとの公表はまだされていません。