【米国】特許審査便覧(MPEP)の改訂版が公開されました
2023年04月
2022年7月に改訂されたMPEPが、USPTOのウェブ上で正式に公開されました。
今回の改訂では、Chapter 100、200、400~1500、1700、1800、2000~2200、2400、2500、2700~2900、及びChapter FPC(フォームや段落の統合)等が更新されました。
USPTOによる改訂サマリーは以下のURLからご参照いただけます。https://www.uspto.gov/web/offices/pac/mpep/mpep-0005-change-summary.html
主な改訂点は以下の通りです。
Chapter 200 (Types and Status of Application; Benefit and Priority Claims)
特許性の判断において必要とされない限り、優先権主張の効力は判断されないことが明確となりました。
Chapter 500 (Receipt and Handling of Mail and Papers)
電子メール及びビデオ会議の通信ポリシーが更新されたり、小規模または零細企業の地位を主張するための要件が明確となりました。
Chapter 600 (Parts, Form, and Content of Application)
電子出願の際に明細書に添付される、配列表、大きな表、またはコンピュータプログラムリストに関する変更規定や、塩基配列及びアミノ酸配列の作成に関するWIPO標準ST.26への移行規定が取り込まれました。また、IDS提出運用の明確化が図られました。
Chapter 800 (Restriction in Applications Filed Under 35 U.S.C. 111; Double Patenting)
先行技術が特許法35 U.S.C. 102(b)(2)(C)の下で除外される場合等における、ダブルパテントの分析手法の明確化が図られました。
また、分割出願(divisional application)でクレームされた発明のみが、ダブルパテントによる拒絶を免れる可能性があることが明示されました。
さらに、拒絶理由通知発行後に、異なる発明に係るクレームが追加された場合の審査指針が明確化されました。
改訂後のMPEP全文につきましては、USPTOの以下URLをご参照ください。
https://www.uspto.gov/web/offices/pac/mpep/index.html