【WIPO】2023年のPCT国際出願件数を発表-前年比1.8%減

2024年04月

世界知的所有権機関(WIPO)の発表によりますと、2023年のPCT国際特許出願件数は、2022年比で1.8%減の272,600件となり、14年ぶりに対前年比減少となりました。ダレン・タンWIPO事務局長は、減少の理由を「金利上昇と経済不確実性の影響を受けたため」としています。

2023年における上位10ヶ国の出願件数、全世界の出願件数に対するシェア及び
2022年比は、以下の通りです。

  国名 出願件数 全世界の出願件数に対するシェア 2022年比
1 中国 69,610 25.54% 0.58%減
2 米国 55,678 20.42% 5.35%減
3 日本 48,879 17.39% 2.92%減
4 韓国 22,288 8.18% 1.20%増
5 ドイツ 16,916 6.21% 3.17%減
6 フランス 7,916 2.90% 2.00%増
7 英国 5,586 2.05% 2.27%減
8 スイス 5,382 1.97% 1.18%減
9 スウェーデン 4,323 1.59% 3.53%減
10 オランダ 4,258 1.56% 5.79%増

アジアからの出願件数が全体の55.7 %を占めており、10年前の40.5%から大幅に増加しています。特にインドは2022年比で44.6%増と飛躍的な伸びを示しました。

出願人別にみてみますと、中国のファーウェイ(6,494 件)が6年連続トップとなり、韓国のサムサン電子(3,924)、 米国のクアルコム (3,410) がこれに続いています。
公開されたPCT国際出願の技術分野別の出願件数の1~5位及びその占有率は、コンピュータ技術(27,276件、10.2%)、デジタル通信(25,124件、9.4%)、 電気機械(21,059件、7.9%)、医療技術(17,868、6.7%)、 製薬(12,425件、4.7%)でした。

詳しい資料につきましては、以下のWIPOのウェブサイトから入手いただけます。
https://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2024/article_0002.html