【米国】USPTO、PTAB審決案の内部回覧・レビューに関する最終規則を発表

2024年08月NEW

米国特許商標庁(USPTO)は、2024年6月12日付け官報にて、特許審判官(PTAB)審決案の発行前内部回覧およびレビューに関する規則(Rules Governing Pre-Issuance Internal Circulation and Review of Decisions Within the Patent Trial and Appeal Board)を公表しました。最終規則は2024年7月12日に施行されました。

目的
最終規則の目的は、PTAB審理パネルの審決について、USPTO(PTAB)上級管理職からの独立性を担保し、公正性、透明性、一貫性を高めることとされています。

主な項目
上級管理職の審決への関与排除
USPTO長官、副長官等は、審決の発行前に審理パネルの意思決定に直接的または間接的に関与できません。審理パネルのメンバー以外のPTAB上級管理職等は、審理パネルから要請のあった場合のみ、審決に関与することができます。

審決案の内部回覧(回付)とレビュー
審理パネルは任意で審決案を、Circulation Judge Pool(CJP)と呼ばれるチームに回付することができます。CJPは管理職以外の審判官から構成されます。
通常2名の審判官が審決案をレビューし、審決案に関わる判例解釈、審決文の読みやすさ、記載の一貫性等についての提案を審理パネルへ提供します。
提案を採用するか否かは審理パネルが判断し、最終的な決定は審理パネル自身の責任で行われます。

USPTO長官の権限制限
USPTO長官は、審決の発行前に、特定の審理パネルの構成等について指示を与えることはできません。
但し、審理パネルの構成に対する全体の指針を示すこと等は認められます。

詳細につきましては、以下URLから2024年6月12日付け官報をご参照ください。
https://www.federalregister.gov/documents/2024/06/12/2024-12823/rules-governing-pre-issuance-internal-circulation-and-review-of-decisions-within-the-patent-trial

また、以下URLから2024年6月11日付けプレスリリースもご参照下さい。
https://www.uspto.gov/subscription-center/2024/uspto-issues-final-rules-pre-issuance-internal-circulation-and-review-ptab