ミャンマーでは、2019年3月11日に特許法（Pyidaungsu Hluttaw Law No. 7/2019）が制定され、2024年5月31日に施行されました。
詳細につきましては、弊所知財トピックス2024年6月掲載分及び2024年7月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/15196/
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/15419/

ミャンマー知的財産局（IPD）は、2024年10月31日より特許出願の受付を開始しました。出願人（自然人および法人）はIPDに電子出願、窓口での出願、郵送での出願のいずれかの方法で、特許および実用新案登録（小特許）出願を行うことができることとなりました。要点を以下に説明します。

言語
英語またはミャンマー語

優先権
ミャンマーはパリ条約の同盟国ではありませんが、パリ条約の同盟国または世界貿易機関（WTO）の加盟国においてなされた出願を基礎として優先権を主張することができます。優先期間は12ヶ月です。
なお、ミャンマーは特許協力条約（PCT）の締約国ではありません。

特許要件
発明が特許を受けるためには、新規性、進歩性、産業上利用可能を有している必要があります。

非特許事由
単なる発見や科学的理論、数学的方法、ビジネスの方法やゲームの規則、コンピュータプログラム自体等の発明は特許を受けることができません。

存続期間
特許:出願日から20年間
実用新案:出願日から10年間

出願変更
特許出願から実用新案登録出願へ、または実用新案登録出願から特許出願への変更は、1回に限り認められます。

なお、TRIPS協定の取決めに従い、2033年1月1日まで、医薬品の特許は認められません。