【インド】コルカタ高等裁判、知的財産部門設立
2024年12月NEW
2021年4月4日、インド知的財産審判委員会(IPAB)の廃止を含む裁判所改革条例(Tribunals Reforms Ordinance 2021)が、大統領令として公布・施行され、IPABが廃止されました。これにより、IPABに係属中の事件を含め、これまでIPABの管轄であった審判事件は、デリー高等裁判所、ボンベイ(ムンバイ)高等裁判所、マドラス高等裁判所、コルカタ高等裁判所、アーメダバード高等裁判所、及び商事裁判所が管轄することとなりました。
他の高等裁判所に先駆け、デリー高等裁判所は、知的財産権に係る紛争を専門に扱う部門である知的財産部(IPD)を設立しました。
詳細につきましては、弊所知財トピックス2022年9月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/11942/
マドラス高等裁判所でも2022年にIPDが設立され、2023年4月5日に、マドラス高等裁判所IPD規則(Madras High Court Intellectual Property Rights Division Rules, 2022)が公表されました。
詳細につきましては、弊所知財トピックス2023年8月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/13676/
今般、コルカタ高等裁判所は、知的財産部門規則2023(コルカタIPD規則)を採択し、知的財産部(IPRD:Intellectual Property Rights Division)と知的財産控訴部(IPRAD:Intellectual Property Rights Appellate Division)を設置しました。これにより、コルカタ高等裁判所は、デリー高等裁判所、マドラス高等裁判所に続き、インドで3番目のIPDを備えた高等裁判所となりました。
コルカタIPD規則によりますと、英語以外で記載されている文書には宣誓英訳文またはオンライン英訳の提出が必要となり、相手側は翻訳の正確性を理由に異議を申し立てることができます。
コルカタIPD規則の全文は以下のURLから入手できます。
https://www.calcuttahighcourt.gov.in/Notice-Files/gazette-notification/12428