特許法改正案が2024年12月27日に国会本会議を通過し、2025年7月に施行される予定です。

主な改正点
1.発明の実施に輸出を追加
現行特許法では、発明の実施行為に輸出が含まれていません。
今回の改正により、特許発明の実施行為に輸出が追加され、特許権者は侵害製品を輸出する者に対しても、侵害の停止や予防、損害賠償の請求等が可能となります。

2.医薬品の特許権存続期間の上限及び延長可能な特許権数の制限導入
現行特許法では、医薬品の許認可に基づく特許権の存続期間の延長期間は5年までとされ、延長期間を含む特許権の存続期間の上限は規定されていません。
また、1つの許認可に基づいて、複数の特許権の存続期間の延長が可能です。
今回の改正により、医薬品の許認可に基づく延長期間を含む特許権の存続期間は、許認可を受けた日から14年を超えない旨の規定が加えられます。
また、1つの許認可について延長可能な特許権の数を1つと規定し、1つの許認可に係る特許権が2以上ある場合は、延長登録出願人は、そのうちの1つの特許権についてのみ延長登録出願が可能となります。

3. 国防上必要な発明の秘密取扱命令違反時の懲役・罰金
国防上必要な場合に、外国への特許出願の禁止又は秘密保持命令を受けた者がこれに違反した場合、5年以下の懲役又は5千万ウォン（約550万円）以下の罰金を課す罰則規定が新設されます。
更に、管理監督義務のある法人、代表者等に対しても1億ウォン（約1100万円）以下の罰金を課す両罰規定が追加されます。