【日本】日本国受理官庁に出願するPCT国際出願のDAS対応について
2025年03月NEW
2025年4月1日以降に、日本国特許庁を受理官庁(RO/JP)として、オンライン出願されたPCT国際出願には、DAS(デジタルアクセスサービス)対応が導入され、各出願に4桁のアクセスコードが付与されます。付与されたアクセスコードの利用により、優先権書類の提出を省略できます。
1.アクセスコードの取得方法
(1)メールによる通知
願書に記載した手続者のメールアドレス宛てに、出願からおおよそ2~3週間後に、WIPO国際事務局(IB)よりアクセスコードが通知されます。
ただし、メールアドレスが不明の場合には通知メールを受領できませんので、PCT出願の願書には、メールアドレスを記載されることを強く推奨いたします。
(2)ePCTシステムでの確認
願書にメールアドレスを記載しなかった場合や通知メールを紛失した場合、WIPOのePCTシステム上でアクセスコードを確認することが可能です。この方法を利用するには、「WIPOユーザアカウントの作成」、「高度な認証方法」の設定、案件ごとの「ePCTアクセス権」の取得が必要です。
また、ePCTシステム上でアクセスコードを確認できるようになるまでには、2週間程度の時間を要する点にご留意ください。
2.アクセスコードの利用方法
(1)RO/JPに新たなPCT出願を行う場合
新たなPCT出願をオンラインで行う場合は、出願後に、基礎出願のアクセスコードをIBに通知する必要があります。なお、2026年1月からは、出願時にインターネット出願ソフト上でアクセスコードが入力可能になる予定です。
新たなPCT出願を書面で行う場合は、願書の第VI欄にアクセスコードを記載します。
(2)日本国特許庁に特許出願・実用新案登録出願を行う場合
出願時に、願書の「パリ条約による優先権等の主張」欄に、国・地域名、出願日、出願番号、アクセスコード、優先権証明書提供国(機関)として「世界知的所有権機関」を記載します。なお、出願時に優先権主張の基礎となる出願番号やアクセスコード等の情報を得ることができない場合には、手続補正書にて補充することができます。
(3)他国特許庁に出願する場合
各国の特許庁がDASに対応しているかを確認した上で、各国の定める方法によりアクセスコードを提供します。
なお、台湾は、DASプラットフォームに参加しておらず、PCT出願を基礎とする優先権主張について、アクセスコードの利用による優先権書類提出の省略はできず、紙で優先権証明書を提出する必要がありますので、ご留意ください。
詳細につきましては、JPOの以下URLをご参照下さい。
https://www.jpo.go.jp/system/patent/pct/das_rojp-pct.html