【日本】IoT関連発明に対応した審査体制及び特許庁におけるAI技術の活用

2017年07月

近年、IoT(Internet of Things)関連技術に関する発明が増加しており、これまでICT(Information and Communication Technology)との関連が少なかった様々な技術分野においても、今後はIoT関連発明の出願が増加することが予想されています。

そのため、特許庁は、IoT関連発明についての一層適切な審査を行うために、審査体制を整備することを、2017年4月24日に発表しました。これによりますと、特許庁内部に、管理職員等9名からなるIoT委員会と、同委員会委員及びIoT関連発明に精通したIoT担当官40人から構成されるIoT審査チームを発足させるとされています。上記IoT審査チームは、最新のIoT関連技術や審査事例についての知見を逐次蓄積・共有し、上記IoT委員会は、IoT関連発明に関する審査の判断を統一することを目的として審査事例の収集及び特許審査施策の検討等を行う、というものです。

上記特許庁の発表は、次のサイトでご覧になれます。

https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/sesaku/iot_shinsa_taisei.html 

また、特許庁は、2017年4月24日から、IoT関連技術の特許分類(ZIT)を12の用途例に細分化し、特許文献にその特許分類を付与することとしました。細分化された項目の特許分類情報は特許情報プラットフォーム(J-PlatPat)に蓄積され、2017年5月23日から、IoT関連技術に関する特許情報を、用途別に収集・分析できるようになりました。

これらに関する特許庁の発表は、以下のサイトでご覧になれます。

https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/bunrui/fi/iot_bunrui_saibunka.html
https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/bunrui/fi/iot_bunrui_tikuseki.html

また一方で、特許庁は、2017年4月27日に、特許庁における人工知能(AI)技術の活用に向けたアクション・プランを公表しました。これは、特許行政事務の高度化・効率化を図り、ユーザー向けのサービス向上を目的として、これまでに実施してきた調査研究や実証の結果を踏まえてまとめたものです。

上記特許庁の発表は、次のサイトでご覧になれます。

https://www.jpo.go.jp/system/laws/sesaku/ai_action_plan/ai_action_plan.html