【シンガポール、タイ】タイへのPCT国際出願の国際調査機関・国際予備審査機関としてシンガポール知的財産庁を選択可能

2017年08月

2017年5月1日以降にタイ知的財産局又は国際事務局を受理官庁としてタイの国民又は居住者により出願されたPCT国際出願について、出願人がシンガポール知的財産庁(IPOS)を国際調査機関(ISA)及び国際予備審査機関(IPEA)として選択することが可能となりました。それまでは、オーストラリア特許庁、欧州特許庁、日本国特許庁、韓国特許庁、中国国家知識産権局及び米国特許商標庁を、ISA及びIPEAとして選択することが可能でした。

シンガポールは、2014年2月14日に改正特許法(現行法)を施行し、拒絶理由が解消しない特許出願を拒絶査定とし、審査結果が肯定的(ポジティブ)な出願のみを登録するようになりました(ポジティブグラント制度:Positive Grant System)。

また、IPOSは、2015年9月1日に、アセアン諸国の中で初めて、ISA及びIPEAとしての活動を開始しました。

さらに、2016年4月1日以降に日本国特許庁を受理官庁としてなされた英語によるPCT国際出願について、出願人がIPOSをISA及びIPEAとして選択することが可能となりました。

このように、ここ数年のシンガポールにおける知的財産制度の躍進はめざましいものがあり、今後の動きから目が離せません。