【ブラジル】審査遅延解消に向けて前進
2020年12月
ブラジル産業財産庁 (INPI) は、深刻な審査遅延を解消するため、2019年7月より、審査遅延解消プロジェクトに取り組んできました。
取り組みの一環として、例えば、先行技術文献調査結果のみを記載した予備的指令書の発行やPPH等の早期審査の導入が挙げられます。
予備的指令書の詳細につきましては、弊所知財トピックス2019年9月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/7070/
今般、INPIは、2020年1月から6月末までの特許審査処理状況に関する報告書を発表しました。これによりますと、2019年7月のプロジェクト発足から約1年が経過した2020年6月末時点での特許審査待ち件数の削減率(バックログ削減率)は30.4%となり、2020年の目標の削減率52%、2021年の最終目標である削減率80%に到達する可能性が高いことが示されました。
さらに、INPIは、スタートアップ企業を対象とした優先審査や、既にブラジル市場に投入された製品等に関する出願を対象とした優先審査を開始しており、バックログ解消に期待が持てそうです。