【WIPO】世界の特許出願件数が減少-中国の減少が要因
2021年04月
世界知的所有権機関(WIPO)は、年次報告書「世界知的財産指標(World Intellectual Property Indicators)2020」を公開し、2019年の全世界の特許出願件数は、過去最高を記録した前年を3.0%下回る、約322万件であったことを発表しました。
特許庁別受理件数の第1~5位は、中国(CNIPA: 約140万件、前年比9.2%減)、米国(USPTO: 約62.1万件、前年比4.1%増)、 日本(JPO: 約30.8万件、前年比1.5%減)、 韓国(KIPO: 約21.9万件、前年比4.3%増)、 欧州特許庁(EPO: 約18.1万件、前年比4.1%増)でした。これら五庁で世界総計の84.7%を占めました。
中国の出願件数は、ここ24年間で初めて前年を下回りました。これは、国内からの出願件数が約10.8%減少したことによります。それでも、中国の出願件数は2位の米国の2倍以上と、世界で揺るぎないトップの座にあります。
地域別では、全世界の出願件数に占めるアジアの割合は65%になりました。北米は20.4%、欧州は11.3%、アフリカ、中南米・カリブ諸国及びオセアニアの合計は3.3%でした。
2019年の統計では、世界の有効な特許件数は、約1,500万件と推定されています。有効特許保有件数の上位国は、米国 (約310万件)、中国(270万件)、日本(210万件)でした。米国で有効な特許のうち約半分は外国からの出願である一方、日本では、約80%が国内出願人のものです。
詳細につきましては、以下のWIPOのサイトでご覧いただけます。
https://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2020/article_0027.html