【ブラジル】予備審査パイロットプログラムの継続及び変更点について

2021年07月

ブラジル産業財産庁 (INPI) は、審査遅延解消プロジェクトの一環として、先行技術文献調査結果のみを記載した予備的指令書を発行する、予備審査パイロットプログラムを実施しています。
詳細につきましては弊所知財トピックス2019年9月掲載分をご参照下さい。
https://www.saegusa-pat.co.jp/topics/7070/

2021年3月24日、INPIは決議No.21/2021において、予備審査パイロットプログラムを継続する旨公表しました。(施行日:2021年4月1日)

対象:
決議No.21/2021により、新たに予備審査の対象とされる特許出願の条件は以下の通りです。
出願日が2017年1月1日~2017年12月31日であること。
実体審査が開始されていないこと。
優先審査の申請がなされていないこと。
ANVISA(ブラジル国家衛生監督庁)又は第三者から「特許性に関する技術的な意見」がなされていないこと。
対応外国出願で先行技術文献調査がなされていること。

応答期限:
予備的指令書の発行日(広報掲載日)から、90日以内に応答する必要があります。

変更点:
従来のプログラムでは、INPIの審査官が、対応外国出願で引用された先行技術文献以外の文献を引用することはありませんでしたが、決議No.21/2021により予備審査の対象とされた特許出願に対しては、INPIの審査官が新たな技術文献を引用する可能性があります。